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1977年、アメリカのハーバード大学医療センター準教授だったベンソン氏(Benson.H)は、ストレスによって生じる高血圧の治療にこのブリーフ・リラクセーションを利用して大きな成果をあげました。
ある会社で高血圧に悩む多数の社員にブリーフ・リラクセーションを実施した結果が記録として残されています。
ABCの3つのグループを構成し、一つのグループだけにブリーフ・リラクセーションを8週間にわたって実施したところ、血圧降下にはっきりと効果があったことが証明されました。(図参照)
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グループ |
実施内容 |
平均血圧降下量 |
収縮期
(最高血圧) |
拡張期
(最低血圧) |
A |
8週間、毎日午前・午後各1回、15分間のリラクセーション訓練を実施 |
12.0mm/Hg |
7.9mm/Hg |
B |
休憩のみ |
6.5mm/Hg |
3.1mm/Hg |
C |
休憩なし |
0.0mm/Hg |
0.3mm/Hg |
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◆ブリーフ・リラクセーションの準備 |
明るすぎず暗すぎず、適度な室温で、なるべく静かな部屋の環境を整えてください。ベルト、ネクタイ、メガネや腕時計、上着など、からだを締めつけているものは外します。靴や靴下も脱ぎましょう。空腹や満腹の状態も避けます。トイレも済ませておきましょう。極端な暑さ、寒さも避けてください。
私たちが眠りにつくときのような状態がベストなのですが、すべて整っていないとできないということではないので、あまり神経質にならないことも大切です。
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ブリーフ・リラクセーションの進め方 |
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(1) |
イスに腰掛けて首筋、背筋をまっすぐに伸ばします。
軽く目をつぶり、両腕を脇に垂らします。両足は投げ出すように前方へ伸ばします。 |
(2) |
両こぶしを握って、全身に力を入れ、数秒間緊張させます。
その後、一気にパッと力を抜くと、全身にだらんとした脱力感が得られます。これがリラクセーションです。 |
(3) |
充分にリラックスすると、手足の先端がふくれる感じやしびれる感じがあらわれます。温かく感じることもあります。
歯は噛みしめず、頭の中は空っぽにしておきましょう。
はじめのうちは雑念が浮かんでくるかもしれませんが、気にし過ぎないようにしましょう。特に腹式呼吸などを心がける必要はなく、自然な鼻呼吸で結構です。息を吐き終えるたびに「ひとーつ」あるいは「ふーつ」と心の中で繰り返します。
このとき、深いリラクセーションが得られたかどうかは気にしないようにしましょう。受け身の態度を保ち続け、リラクセーションが自然に得られるのを待つという心構えが大切です。
以上、(1)から(3)を約5分続けます。 |
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●消去動作
終わったら、意識を現実の生活に戻すために「消去動作」を必ず行いましょう。
目をつぶったまま、こぶしを握り、両腕を胸に引き寄せてぎゅっと曲げます。そして勢いよく前に伸ばしながら手を開きます。これを3回繰り返し、深呼吸を1回行って目を開けましょう。
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