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Contents
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こころの健康診断
「治すためのメンタルヘルス」から、『予防し高めるためのメンタルヘルス』へ
うつ病とこころの病気
INDEX
1 うつ病について
6 うつ病の方へのかかわり方
2 うつ病になるきっかけとは?
7 職場復帰と再発予防〔こころのリスクマネジメント〕
3 うつ病をチェックしよう チェックリスト
8 うつ病と自殺
4 うつ病の診断基準
9 職場で問題となる疾病とその対応 チェックリスト
5 通院・治療・服薬について
 
2:うつ病になるきっかけとは?
→なぜ「うつ病」になるのでしょう   →「脳の中」にあるうつ病の原因   →うつ病になる心理的きっかけとは   →ストレス・シンドローム   →うつ病になりやすい性格   →マタニティーブルーと産後うつ病
なぜ「うつ病」になるのでしょう
◆「内因性うつ」と「心因性うつ」

現在では、うつ病が生理学的な異常のみで引き起こされたり、精神的打撃のみで生じたりすることは、まずないと考えられています。
この考え方が一般化する以前は、うつ病の主な原因を精神的なものか、身体的なものかによって、精神的な出来事が原因の「心因性うつ病」と、身体機能になんらかの原因を求める「内因性うつ病」に二分する考えが広く用いられてきました。

ところが、うつ病の原因は、その人自身がもっている感受性や性格、おかれている生活環境などが、複雑に絡み合ってできあがっているので、この二分法では無理が生じることが、徐々にわかってきました。


◆原因が複合的に絡み合って生じる“うつ”

内因性と心因性は、うつ病発症の原因による分け方です。実際にはどちらか一方だけが原因でうつが起きることはないため、主たる原因がどちらであるかをポイントに分類されてきました。
「内因性うつ病」は、主に身体的な原因がはたらいているとされるもので、外部環境から影響を受けることなく、からだの内側から自然に起こるうつ病を指しています。この考え方に立つと、原因は身体的にすでに存在していることになるので、遺伝的素質や体質が重視されることになります。

一方、「心因性うつ病」とは、近親者の死や病気、社会的な挫折、失恋や大きな失敗などによる失意や苦難など、心理・社会的な原因によって症状が発生したうつ病を指します。
つまり、心因性うつ病は外部環境が精神に及ぼす影響――すなわち心理・社会的な原因から生ずるうつ病のことで、当人のもつ素質よりも、発病前にどんな出来事があったのかなど、外部的要因が重要になります。いわば「生まれ」よりも「育ち」が重視されるのです。

心因性うつ病の中で、特にうつ病の原因となる事情が一過性のもので、状況が好転すれば改善が見込まれるような場合には、“反応性うつ病”と呼んで、狭義のうつ病と区別する場合もありました。
内因性と心因性の区分は、相対的にどちらの原因が強くはたらいているかを意味しているだけで、基本的に一方だけの原因で、うつ病になることは考えられません。たとえば、クヨクヨ悩みがちな性格だとしても、それがどの程度遺伝によるもので、どの程度環境によるものなのかを科学的に判断するのは不可能だからです。
現在では、むしろ両者が複合的に絡み合ってうつ病になるという考え方が一般的で、具体的には症状別の分け方が主流になっています。

その代表的なものが、アメリカ精神医学会が1980年に刊行した『精神疾患の診断・統計マニュアル』の第3版(DSM−V)以降で採用されている分類法です。この第3版以降のDSMでは、どのような症状がどの程度でているのかを詳しくみていくことで、それぞれのうつ病のケースを分類できるようになっています。


◆どんな人がうつ病にかかりやすいのか?

うつ病は、年齢、人種、国籍、職業、収入水準、性別に関係なく誰でもかかります。
内因性と心因性の解説で示したとおり、遺伝や素質のみでうつ病にかかるわけではありませんが、実際にはうつ病になりやすい性格かどうかを気にする人は少なくありません。

一般的には、几帳面で責任感や正義感が強く、他人から信頼される真面目な方、その一方で、ごまかしや手抜きができず、自分一人で責任を抱え込んでしまいがちな方がうつ病になりやすいといわれています。


◆何がうつ病を引き起こしているのか?

一般的にうつ病は、「喪失体験」や「状況の変化」が引き金になって始まることが多いようです。
肉親の死や失恋、離婚、子どもの独立によって人間関係が失われる喪失体験や引越しや転職などの変化はもちろん、身近な人々との誤解や気持ちの行き違いなどから生じるストレスはうつ病発症のきっかけになることがよくあります。
さらに、結婚や進学、出産、昇進など、ふつうであれば喜ばしいと思われるような出来事も場合によってはストレスに転じ、うつ病をもたらすこともあるのです。

さらに、性別では男性は仕事関連、女性では家庭や生殖機能にまつわることがうつ病の引き金になることが多いようです。近親者の死や病気、自分の病気、その他、生活の変化などによる精神的な打撃は、どちらの性にも共通してみられます。

ただし、たったひとつの原因だけがうつ病を引き起こすことは、まずありません。先にも述べたように、環境的な要因は発症のきっかけにすぎず、そこに遺伝を含む身体内の原因や、もともとの本人の性格、それまでの経験などが複雑に絡み合った結果として、発症するのではないかと考えられています。


◆ほかの病気とうつ病

うつ病の原因はひとつだけではないと述べましたが、からだの病気がうつ病と相互に関与しあうこともあります。

身体的疾患を抱えている方のうち、うつ状態に陥っている方は10〜20%前後といわれています。脳の病気などの身体的疾患が、直接うつを引き起こしているケースもありますが、病気にかかったことによる心理的負担などのために、うつが生じている場合もあります。
たとえば、「多発性硬化症」や「脳血管障害(脳卒中)」「甲状腺機能低下症」などでは、病気の直接的な影響として、うつが生じることがあります。

また、がんの場合には、内分泌や栄養、神経伝達物質、免疫その他の影響で、うつ病に至る可能性があります。一方その逆として、うつ病による免疫力低下などのために、がんになりやすくなることもあります。
さらに、インフルエンザや肝炎などの感染症でうつ状態が生じることもあるので、見落とさないように注意が必要です。

病気になって気持ちが暗くなるというばかりではなく、ほかの病気が原因で、からだの免疫力が低下したり、ホルモンのバランスが乱れたりするために、うつ病になる可能性もあるのです。
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