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こころの健康診断
「治すためのメンタルヘルス」から、『予防し高めるためのメンタルヘルス』へ
うつ病とこころの病気
INDEX
1 うつ病について
6 うつ病の方へのかかわり方
2 うつ病になるきっかけとは?
7 職場復帰と再発予防〔こころのリスクマネジメント〕
3 うつ病をチェックしよう チェックリスト
8 うつ病と自殺
4 うつ病の診断基準
9 職場で問題となる疾病とその対応 チェックリスト
5 通院・治療・服薬について
 
8:うつ病と自殺
→自殺を未然に防ぐ家族の対応   →自殺の前兆を見つけるには
自殺を未然に防ぐ家族の対応
◆家族や周囲の方はうつ病の方に自殺が多いことを知る


自殺は自殺準備状態がこころのなかに起きていて、これに直接動機が加わることによって生ずるという一つの公式があります。うつ病の「死にたい」、「この苦しみから逃れたい」という準備状態が大きければ、ほんの些細な直接動機であっても自殺は行われます。したがって自殺を未然に防ぐためには、自殺準備状態をいかに早く、正確に把握し、直接動機となるものを排除するかがポイントとなります。そのためにも、以下のような基本的なことを家族や周囲の方が知っておくことが自殺防止につながります。

  1. うつ病の方の「死にたい」という訴えは、同時に「生きたい、助けてほしい」という両面的な意味をもち、救いを求めるSOSと考えられる
  2. 自殺の多くの場合、予告としての前兆がみられる
  3. 自殺の危険度は必ずしもうつ病の重症度に比例せず、再発を繰り返す場合や回復期にもよくある
  4. うつ病の病型や症状に自殺に関連の深いものがある。不安、焦燥が強いときや不眠が続くときは自殺を企てることが多い
  5. 1回の自殺の危機は決して長くはないが、繰り返し危機が訪れやすい。家族は過去の自殺未遂を過小評価しがちですが、過去に自殺未遂歴があれば要注意です
  6. 有名人や身近な人の自殺に影響されて自殺の流行ともいえる現象が起こる(群発自殺)

◆より多くの時間をともにする家族や周囲の方の協力こそが重要

自殺の危険の高いうつ病の方に対する治療を、医師一人が限られた診察時間内で行うには限界があります。そこで、本人とより多くの時間をともに過ごす家族や身近な方たちの協力こそが非常に重要となります。それもただ単に自殺の前兆を見つけて知らせるだけではなく、積極的に治療に参加することが大切です。家族も治療者の一人になって、家族を加えた支援態勢をつくるのです。

また、家族自体に問題があった場合にその問題解決にもつながりやすくなります。家族と医師との密接な連携があってこそ自殺を未然に防ぐことができるのです。


◆希死念慮の有無をおそれずに聞き出すことも必要

家族が、本人に希死念慮(死にたいと思う気持ち)があるかどうかを見極めることも、自殺を未然に防ぐための手立てとなります。「死にたい」という訴えを聞きもらさないようにする必要があります。しかし、必ずしもすべてのうつ病の方が、自ら「死にたい」と希死念慮を訴えるわけではないので、本人から聞き出さなければはっきりしないこともあります。

しかし、家族は希死念慮や自殺行動について聞き出すことを躊躇しがちです。自殺について聞くことにより、潜在していた希死念慮を意識させたり、言葉に出すことによってその願望が強まったり、衝動に駆り立てられるのではないかとおそれるためです。しかし、実際にはそのようなことはなく、むしろ、「よくぞ聞いてくれた」との思いから、誰にも言えなかったおそろしい考えを人に話すことによって、救われた気持ちになるものです。


◆家族全員が連帯し余裕をもって接する

うつ病の方が「死にたい、死にたい」と頻回に訴えると、家族も辟易として疲れてくることがよくあります。うっかり「いいかげんにして。もっとがんばったら」などと叱責や励ましの言葉でもかけようものなら、逆に本人を自殺に追い込んでしまうことにもなりかねません。どんなときでも、温かい気持ちで見守ってあげることが大切なのです。

そのためには、一人の家族がすべての責任を負うのではなく、全員が連帯し、余裕をもって接するよう心がけましょう。そうなれば、本人に十分な休養をさせることも可能ですし、どんなに苦しいことも時間の経過が解決してくれることを本人が悟るまで待てるようになります。


◆うつ病の方が人を避けるようになったらどんなときでも目を離さない

孤独は、自殺準備状態にあるうつ病の方にとって、自殺の一つの大きな直接動機となります。職場や学校から取り残され、さらに看病に疲れ果てた家族からもやっかい者と思われていると感じたとき、自殺してしまうものです。したがって、本人を孤独にさせないようにすることが重要です。何らかの援助や願望を表したとき、いつでも常に救いの手を差しのべるようにしてください。いかなる場合でもそれに応じられるような気持ちのゆとりを家族が持つことが必要なのです。

さらに、本人が死を決意したときには、人を避け、ただ一人部屋にこもったり、家族とも口をきこうとしなくなり、孤立しようとすることが多くなります。このような場合、家族や身近にいる方は本人を一人にさせないよう、そっと付き添うようにします。たとえトイレや入浴するときでも目を離さないようにすることです。自殺にいたってしまうのは、目を離したほんの一瞬の間であることが多いのです。


◆自殺の手段となるものは目の届かないところへ移す

自殺の手段となるものに、まず大量の薬物があります。自殺の危険が高い場合には、医師はできる限り致死量にいたらない処方を心がけますが、さらに、薬の大量服薬による自殺防止のために、家族が薬の管理をすることが必要になります。手元に余分な薬が残らないように、来院するたびに余った薬を持参するとよいでしょう。

そのほか自殺の手段となるものは数えきれず、また予測することもむずかしいのですが、希死念慮が高まったとき手元にある手段を利用してしまわないように、できる限り自殺の手段になると思われるものは目の届かないところへ移しましょう。
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