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Contents
ストレス雑学
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ストレスコントロール
うつ病とこころの病気
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家族のためのメンタルヘルス
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こころの健康診断
「治すためのメンタルヘルス」から、『予防し高めるためのメンタルヘルス』へ
うつ病とこころの病気
INDEX
1 うつ病について
6 うつ病の方へのかかわり方
2 うつ病になるきっかけとは?
7 職場復帰と再発予防〔こころのリスクマネジメント〕
3 うつ病をチェックしよう チェックリスト
8 うつ病と自殺
4 うつ病の診断基準
9 職場で問題となる疾病とその対応 チェックリスト
5 通院・治療・服薬について
 
5:通院・治療・服薬について
→医師は最高のサポーター   →うつ病であることを自覚するまでのプロセス   →診療科目について知っておこう   →うつ病を治すための7つのポイント   →うつ病の治療:急性期治療   →うつ病の治療:継続期・維持期治療   →うつ病が慢性化した場合   →新しい抗うつ薬として登場したSSRI
うつ病を治すための7つのポイント
◆簡易精神療法の具体的項目

ある提案が、治療を大きく進歩させることがあります。うつ病では、笠原嘉(よみし)博士が1978年に提案した「簡易精神療法」の具体的項目がそれです。うつ病の発症あるいは再発後まもない時期に行なう博士の考案した精神療法は、どのようなうつ病の方や家族にでも活用できる、害のない安全な治療法といえます。博士の論文を参考にして、7つのポイントをここで紹介します。

初診時に告げられる7項目

1

治療の対象となる不調であって、決して気のゆるみや怠けではない。

2

できるだけ早い時期に心理的休息に入ること。

3

治るまでには、早くても3ヵ月はかかる。

4

薬の働くしくみと副作用が説明され、一定期間の服薬を勧められる。

5

治療期間中は自己破壊的な行動をしないことを約束してほしい。

6

治療中、症状に波があるので、一喜一憂しない。

7

人生にかかわる大決断(退職とか離婚など)は、治療が終了するまで延期する。


1

病気であることを自覚する

うつ病の方は、自分の状態が気のゆるみからきているのか、病気のせいか判断しかねています。その際、多少ともある罪責感によって、意欲のなさやおっくう感を「怠け心のため」と思いこみがちです。家族もまた、本人のうつ病を認めたがらない傾向があります。
家族も病気と認めなければ、本人の訴えや頼りたい気持ちは行き場を失い、逃避や自殺願望に輪をかけるという悪循環を生みます。ですから、家族やできれば関係者の一人でも多くの人に病気であることを伝えることの意義は大きいのです。


2

できるだけ早く、できるかぎりの休息生活に入る

「服薬と休息なしに、うつ病は治りません」と、本人や家族は説明を受けます。医師に診断書を発行してもらい、休暇をゆっくりとることの正当性を職場に示しましょう。

うつ病になる方は、一般的に休息するという生活パターンを取ることが苦手です。加えてうつ病の症状が、決断する能力を本人から決定的に奪っています。このような状態でいくらがんばっても、気持ちが空回りしてしまい、さらに症状を悪くしてしまいます。

このような悪循環を断つためにも、休息は役立ちます。もし休息が実行されれば、治療はなかば以上成功したといっても過言ではありません。

うつ病の方にみられる悪循環

軽症のうつ病の方がイライラ感を苦にしている場合でも、休息した方が明らかに効果は大きいものです。
ところが休息の命令に対して本人が反論することがあります。特に休息の場所が社宅である場合などは、外見に異常のないうつ病の方は見舞い客を恐れてしまうのはよくあることです。

休息を勧めることへの反論

1

家庭にいるとかえってイライラするから、職場へ出ているほうがまだよい。

2

社宅ではなく自宅であっても、見舞い客がその善意のゆえに本人や家族を悩ませる。

3

休息をとりにくい。たとえば主婦や小企業の事業主や職員、商店主など。

また、[3]で示された職業の方たち、とりわけ主婦は自宅にとどまるかぎり休息は得られません。その場合は、できるかぎり負担量を下げた生活を試みることで、休息の指示にこたえるしかないのですが、負担の軽減だけでも有効な治療になります。


3

予想できる治癒の時点をはっきりと知る

朝起きると「今日も一日を辛い思いで過ごさなくてはならないのか」と苦しむことがあります。一筋の希望を得るためには、「治る病気です」と伝えられるだけでは安心できません。夜明けが来るまでの時間を伝えてもらうことも大切です。
回復するおおよその時期を知らされなければ、見通しが立たないため、治療をやめたり、ときには死を考えるようになることもあります。うつ病が改善するまでの期間はとりあえず3ヵ月から9ヵ月とされているので、その下限をとって3ヵ月と告げられるようです。
なぜなら2、3ヵ月間、自殺願望に耐えられれば、病状は多少とも好転し、将来への希望をもてるようになることが多いからです。


4

服薬の重要性や服薬による副作用をあらかじめ知る

治療中に、本人が薬の効果に疑問を抱く場面は、何度か必ずあります。これらは服薬を中止する契機となるかもしれません。

こんなときに服薬に対して疑問を抱く

1

親切な友人が薬物の害を説いたり、精神修養の必要を説く。

2

口渇や便秘、排尿困難などの不快な副作用の出現。

3

一時的な病状の悪化や症状の改善の乏しさ。


5

少なくとも治療中、絶対に自殺をしないと誓う

自殺を決定的に防ぐ方法はありません。そこで「少なくとも治癒と判断される時点までは、決して自殺しない」と誓うよう医師から依頼されます。「約束してくれないことには、治療を開始できません」と告げられることもあるかもしれません。


6

治療中の病状に一進一退があることを知る

治療がほぼ終わりかけると思われる時点でさえ、症状の一時的悪化があります。このことについて予告され、覚悟をうながされます。
治癒へ向かうかにみえた時期における悪化は、想像以上の深刻さを与えるでしょう。自殺企画がこの時期に多発することは、昔から指摘されています。しかし、この悪化は短ければ1〜3週間なのです。


7

治療終了まで大問題は決定をすべて延期する

うつ病中に退職や離婚、婚約の破棄などが起こることを防ぐため、生活上の指導を受けます。「退社すれば、仕事のことを考えずにすみ楽になる」「同僚や彼女に迷惑をかけずにすむ」などと考え、人生にかかわる大問題を簡単に決定することがあるためです。これは判断力が低下しているために起こることなのです。

うつ病が治った後、あるいは治癒が近くなったとき、病気中にとった行動のために二次的反応とでもいうべきうつ状態が浮上して、治るべきうつ病を遷延させることがあります。もし急を要する問題が生じたら、適当な代理人を立てる方法もあるのです。
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